横浜国立大学で6年間過ごしたからこそわかる筆者の感じた横国生のリアルな就職状況についてです。就活はとにかく総合力です。一流企業のエースクラスの採用には、SPI等でチェックされる地頭、語学や資格等の専門性、あらゆる場面で人を率いるリーダーシップの3つ全ては必ず求められます。
横国生でもそこを満たした、満たしたように見せれば、難関企業の採用は勿論、入社後もエース級のコースを歩めます。
いきなりですが、そんなに就活甘くない!?
まずは筆者の所属していた理系(理工学部・都市科学部・工学府・環境情報学府等)についてです。
筆者が所属していた所謂、機械・電気系(理工学部・機械工学EPや電子情報システムEPに該当)と言われる学生については、就職は非常に良いです。院卒であれば就活の準備をしっかりすれば希望する業界の大手企業に入れると思います。
これはある一定水準以上の理工系大学の機電系であれば共通している事かと思います。筆者の周りでも、民間希望の院卒であれば7~8割程度は業界一二番手やそれらに次ぐ企業(理系就職偏差値に名前があるような企業)からバンバン内定をもらっていたと思います。
ただし、事前準備を完全に怠っている、危機感もなく受けてる企業がかなり少ない学生の中には失敗している学生もいました。失敗といっても業界4、5番手のメーカーだったり、売り上げも大きく優良だけど就活生人気はイマイチな会社だったりです。しかし、大半の電気情報系の学生は、コミュ力が多少不足していても、大手に入れてましたし、下手な地方旧帝大、早慶上理クラスに負けない就職実績です。
横浜国大の機械や電気系専攻の学生はそんなにインターンシップに必死にならなくても、本命企業のインターン1~2社に参加、推薦書提出でそつなくこなし内定決めるパターンが多いです。
ここからは個人の感想で正確性には欠けます。一方で機電以外の選考に目を向けると、横浜国大の花形・建築系や、化学系や情報系になると民間就職希望で理系就職偏差値に名前があるような企業に入れるのは5割はいないなといったところ。
化学系なんかは機電系と比べるとそもそも大手の採用枠が小さいので仕方ない部分も大きいです。これはうちの大学に限らず概ね他の大学もそうかと思います。
数学・物理系になるとさらに企業ランクが落ちるといった印象です。あくまで企業ランクというのは規模や就活人気度という意味です。会社の良し悪しではありません。土木建築系や化学系なんかは機電系に比べると大手企業での採用枠が少ないのでこの傾向はどの大学でも当てはまると言えます。化学メーカーの大手は企業のレベルで言うと其処までの会社でも化学系の学生に限れば学歴が高いハイレベルな学生ばかりだったりします。
建築系の状況については別記事でまとめました。
横浜国立大学・都市科学部・建築学コースの就職実績、社会的評価は?
次に文系(経済学部・経営学部・教育学部等)です。
横浜国立大学の経済学部、経営学部は歴史もあり名門で横浜国立大学の看板学部とも言われます。
大企業で活躍されているOBOGも沢山いらっしゃいます。同クラスの国公私立大学と比較しても就職は良好な部類ではないかと思います。
しかし横浜国立大の文系は横浜国立大の理系の学生と比較すると就職に失敗している学生を多く見受けます。民間希望でいわゆる文系就職偏差値に名前が載っているような企業に進むのは4〜5割程度。その他に国家公務員・自治体公務員・教員に進む学生も大勢います。
正直、文系の就活で就職最難関企業(マスコミ・ディベロッパー・商社・広告・出版・経営コンサル・大人気かつ少数採用のインフラやメーカー等)に進めるのはごく僅かの学生です。早慶でも旧帝大でもそれは同様です。ただ横国はこの就職最難関クラスの企業には東京一工早慶とは就職実績で離されているのも事実だと思います。
最難関クラスの企業をそもそも受けない人もいますが、大半の学生は最難関企業に受からず採用数の多い金融・保険系や業界2、3番手クラスのメーカー、といった比較的入社し易い大手に進む事になります。
ここまでに踏みとどまれば良い方です。それすら出来ない学生も多いです。
筆者も色んな大学の学生と就活の話をしましたが、京大や阪大、九大、東北大といった難関国立大学の文系でも同様の学生が多いです。
実際に、九大や京大、阪大、早稲田大等の学生で人並みに話せる人らでも、優良大手全滅してる人らに沢山会いました。彼らは大学時点での勉強は出来ても、就活を攻略するための打算性や戦略性に欠けている人が多かったです。京大や阪大、早慶出てるのに、社会の仕組みに疎く、志望動機がパンフ受け売り、アホ丸出しってタイプが多かったですね。そんな人らは就活失敗するのは勿論、入社後も活躍出来ません。
横国はじめ、難関の国立大学の文系の学生に多いのが、金融系の営業だけは体育会系や明るいウェイなノリが嫌いで行きたくないって人が多い事です。それもわかりますが、文系の就活で採用数がダントツで多い金融大手を受けないと大手に滑り止まらない可能性が高くなります。
文系で就活に大きく失敗してしまう学生に多いのは次の2つのパターンです。
パターン1:最難関企業撃沈、滑り止めなしパターン、明るく元気な学生が多い
①マスコミ・ディベロッパー・商社・広告・経営コンサル・インフラ等の少数採用かつ大人気企業に全力を注ぐ。
②上記企業に時間を割きすぎて、上記企業に落ちた時には手駒企業が残っていない。大して準備が出来なかった上記業界以外の他大手企業も落ちる。
③上記業界等の中堅以下の企業に就職
このパターン1の人は就活にやる気があって明るく喋りも上手いタイプが多く、面接もそれなりに進むタイプが多いです。ただし、上記業界の人気企業にもなってくると、自己PRの高いクオリティはもちろん、業界に対する確かな見識、深い業務理解も問われるためかなり時間を取られます。内定を得るのも容易ではありません。
私は①の行為には何の文句もありませんが、②③のような状況になる学生は勿体ないと思います。滑り止め企業として銀行・証券・保険や採用数の多いメーカーの事務や営業も見てこの辺りに最悪滑り止まるようにすべきです。
パターン2:一次面接で持ち駒喪失パターン、高学歴で地味で真面目だが世間知らずなアホ学生が多い。志望動機や自己PRの完成度が恐ろしく低い人達。
①就職最難関企業はそもあ受けないが、それなりの堅実な大手を受ける。
②面接の準備が出来ておらず軒並み一次面接やリク面といった初期の選考段階で持ち駒を失う。
③金融や保険大手は受けず、大手子会社や下請けSE等に就職。
パターン2の学生には地味で真面目なタイプが多いです。別に地味で真面目が悪い訳ではありませんよ。
この失敗パターンを辿る学生は、面接の時の雰囲気が落ちつかなかったり、おどおどしてる。自己PRや学生時代頑張った事の作り込みが甘い。事業理解や業務理解、やりたい仕事などがピント外れで会社の事が全く理解出来ていない。といった就活の基本・イロハが出来ていない場合が多いです。そこは本ブログの面接のコツや頻出質問を見て準備し、インターンの面接を早めに経験し就活の基礎力を本番前に身につけましょう。
このタイプの学生は金融保険大手は嫌がるタイプが多いです。滑り止め企業としては、各種大手メーカー、インフラ等の事務職あたりを中心に幅広く受けるべきです。
採用数の多い大手金融保険会社やメーカー事務職は特に秀でた能力やアピールが無くとも、それなりの学歴で就活慣れして、明るく元気に受け答え出来れば正直誰でも受かると思います。しっかり就活に向け準備をして数撃てば大丈夫です。
失敗しないためには?
・本選考前に一度もインターンシップを経験してない学生は超危険!!
でも書きましたが、本選考で本命業界に時間を割きたのなら、就活前の夏休みや冬休みを利用し、興味はあまりなくてもある程度名の知れた企業のインターンシップに多数参加し、持ち駒企業を確保しておくべきです。民間就職希望の学生でインターンに勝る優先事項はありません。
「大企業がそんなにいいか?やりたい業界に行く方がいい」
というような意見もよくわかるのですが、日本の中規模程度(売上数億~数十億程度)の企業になってくると実態としては
・大手の下請け・孫請け、仕事の利幅も少なく給料少なめ
・同族経営の王様がいる会社。一族で利益や重要ポストを占領し、社員の扱いは悪い
・大手の完全子会社。親企業からの出向組には絶対勝てない
このような企業がかなり多いです。こうした企業は大手でブラックといわれる所よりも断然労働環境が悪い場合が往々にしてあります。こうした企業は就活の説明会では嘘や綺麗事ばかり並びたてるので、実態は入社してみないとわからなかったりします。
管理人としてはそういう企業に行くよりは興味がない業界でも大企業総合職で頑張った方が圧倒的にいいと思います。もちろん、大企業にも酷い企業は沢山あります。そうした実態はインターン等で情報収集してください。
その為にも3年生や修士1年生はインターンシップに多数参加し持ち駒を確保しておくことが何よりも大事かと思います。単位はそれまでには大方を履修し終わり、時間的余裕を持っておくことも大事です。
管理人の就活での経験から得た感覚からしても、就活に失敗してしまう学生と大人気企業ではなくても大手に決まる学生に大きな能力差はないように思います。差があるとすれば
・就活に対する意識(持ち駒企業の数)
・業界・会社事業・業務内容に対する理解度、取り組みたい仕事の具体性
これくらいではないでしょうか。やはり就活に失敗しないためにも高い意識を持ってインターンシップからしっかり臨むことが大事です。インターン等で得た色々な会社での学びが別の会社での面接でもふと使えたりします。普通の横浜国大生(極度のあがり症、引きこもりや不快感を与える容姿等でなければ)であれば、就活の少しのコツとやる気さえあれば、横国生全員大手企業に入る能力はあると管理人は思います。就活に向けたやる気とコツを本ブログから得て頂けると幸いです。
大学主催の就活関連イベントの活用を
ここ1〜2年で在学生の管理人が感じる位には、横浜国立大学ではキャリアサポートセンターを中心に自己分析会や在校生による模擬面接会といった就職イベントを充実させてきています。
そうした取り組みも数字としていずれ身を結び始めるのではないかと思います。
面接に不安のある人は、一流企業に内定した先輩から直接アドバイスを貰える良い機会です。是非活用しましょう。大学にはより一層の就職イベントの充実を期待したいですね。
16卒の大学別大手企業就職率はこちら
【最新】横浜国立大学の有名企業就職率は?「有名企業への就職率が高い大学」ランキング16卒編
参考までに就職偏差値を貼っておきます。
突っ込みどころ満載のランキングですが、まあ日本の大手有名企業一覧位のイメージで。
本ブログの読者であれば文系であれば55以上、理系であれば60以上の企業群からの内定を取ってほしいところです。勿論、ここにない優良企業は多く存在します。
17卒文系就職偏差値
[69] 国際協力銀行 東京海上日動(SPEC) 三菱総研 アクセンチュア(戦略)
[68] 日本政策投資銀行 フジテレビ 三井不動産 三菱地所 LVMH ドリームインキュベータ
[67] 三菱商事 日テレ 三大出版 日本取引所 HSBC みずほ(GCF) 野村証券(コース別)
[66] 三井物産 日本郵船 NHK TBS テレ朝 電通 三菱東京UFJ銀行(戦財) 日本財団 JICA
[65] 伊藤忠商事 住友商事 JR東海 博報堂 トヨタ 商船三井 テレ東 野村総研(コンサル) デロイトトーマツコンサルティング
=== 超一流最大手企業===
[64] 丸紅 国際石油帝石 共同通信 日経 読売 朝日 準キー JXエネ 任天堂 新日鐵住金 農林中金 コーポレイトディレクション 日本経営システム 日本証券金融 三菱UFJリサーチ&コンサルティング PwC IBM(コンサル)
[63] JR東 小田急 京王 阪急 東急 東ガス 中電 出光シェル ドコモ 東急不動産 ホンダ サントリー 三菱重工 味の素 旭硝子 JFE 信越化学 NTTデータ経営研究所 EYアドバイザリー
[62] 東京海上 東電 JRA 住友不動産 東京建物 日産 キリン 三菱化学 日本総研(コンサル) みずほ総研(コンサル)
[61] JR西 大ガス 関電 中日 毎日 時事 東燃 資生堂 花王 日清製粉 アサヒ 三菱UFJ信託 川崎汽船 富士フィルム 住友化学 大和総研(リサーチ) みずほ情報総研(リサーチ) IBM(IT)
[60] 日本郵便 首都高速 KDDI JT 豊田通商 双日 住友電工 デンソー 日揮 日立 三菱電機
――― 一流大手企業 ―――
[59] 三菱東京UFJ銀行(OP) 日本生命 産経 地電 電源開発 NEXCO中 NTTデータ 東レ 富士ゼロ 川崎重工 コマツ 森トラスト キーエンス キヤノン ANA 三井住友信託 武田薬品 三菱マテリアル アクセンチュア(非戦略)
[58] SMBC JFC MS海上 NKSJ 第一生命 3Mジャパン 日東電工 森ビル シグマクシス NEXCO東西 三菱倉庫 メタルワン 神戸製鋼 伊藤忠丸紅鉄鋼 旭化成 三井化学 IHI 村田製作所 ADK ソニー 野村総研(IT) ブリヂストン
[57] みずほ銀行(OP) あいおいニッセイ同和 明治安田生命 住友生命 商工中金 郵貯銀行 NTT東西 野村不動産 私鉄下位 阪神高速 JX金属 JSR 豊田織機 リコー NTTコム 富士通(SE除く) クラレ 帝人 富士通総研 日本能率協会コンサル
[56] JR九州 昭和電工 古河電工 島津製作 ニコン サッポロ 鹿島 住友金属鉱山 宇部興産 住友倉庫 ソフトバンク かんぽ生命 日本総研(IT) アビームコンサルティング
[55] りそな銀行 日立化成 日本製紙 日本板硝子 大陽日酸 積水化学 バンダイ 三菱ガス化学 YKK オムロン アドバンテスト コニカミノルタ 明治製菓 大林組 清水建設 竹中工務店 日立コンサルティング 三井倉庫 大和総研(IT) みずほ情報総研(IT)
2017卒向け理系就職偏差値ランキング最新版
[68] NHK(放送技術) IBM基礎研 NTT基礎研 豊田中研 産総研 理研 鉄研
[67] JXエネ JR東海 Microsoft 上位金融(数理専門) 楽天研 ヤフー研
[66] ドコモ(中央) INPEX TVキー局 武田薬品 任天堂
[65] JR東 トヨタ サントリー 味の素 東ガス ANA(技術) 第一三共 パシコン キーエンス 日揮 旭硝子 NTT研(開発) KDDI研 NEC研 三化研
━━━ 超一流大手企業(超エリート)
[64] JR西 ホンダ 日清製粉 三菱化学 東燃 信越化学 アステラス エーザイ アサヒ キリン 新日鐵住金
[63] JT 三菱重工 電源開発 日清食品 大ガス 中電 出光 JX金属 コマツ 日立(非SE) 昭和シェル KDDI 東レ 住友化学 千代田化工 JAL(技術) 富士フイルム 建設技研 日産
[62] 資生堂 ユニチャーム 東邦ガス 地方電力 関電 ファナック 花王 キヤノン DeNA 川崎重工 JFE SCE HP 日本IBM(SE) NTTデータ 三井化学 旭化成 ゼロックス IHI 明治 三菱マテリアル 三菱電機 デンソー
[61] 住友電工 昭和電工 東洋エンジ NTTコミュ 大手ゼネコン 帝人 JSR ソフトバンク ニコン 豊田自動織機 ブリヂストン 東電 住友鉱山 サッポロ 王子製紙 楽天 NRI 日東電工 板硝子 アマゾン LINE 東京エレクトロン ヤフー
[60] NTT東西 古河電工 HOYA ダイキン 日本製紙 コニカミノルタ 富士通(非SE) 住友重機械 カシオ DIC 神戸製鋼 宇部興産 積水化学 マツダ 森永製菓 クラレ 大陽日酸 リコー ソニー パナソニック サイバー GREE
━━━ 一流大手企業(エリート)